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ハニカムブックス&トンカ書店   

青春18きっぷで神戸のハニカムブックスとトンカ書店へゆく。
ゆく前にひと波乱。

暑いしゆっくり出るべしと最寄りの駅に着いたのが9時すぎ。
12時間300円の駐車場に車を止め駐車券を財布へ入れようとしたら、財布がない。
なぜ?真っ白になった頭でかばんの中を引っかき回すが、
財布が湧いて出るはずもなく、脱力したまま今来た道を家へ戻る。
30分無料の駐車場だったからよかったものの。
ワシワシワシワシと蝉が笑い、ラジオでは、ざわわざわわ♪とさとうきび畑の唄が流れている。
ざわついているのはわたしの心だ。ゆくべきかゆかざるべきか、陽はすでに高い。
しかし、ここでめげていてはいけない。
だって今日はダテカヨコさんの展示最終日なのだ。
ぜったいにゆくぞと仕切り直して、1時間遅れでいざ出発!

鈍行電車片道3時間のお供に三浦しをんの『星間商事株式会社社史編纂室』を選ぶ。
サクサク読めるのが夏の電車には合うからね。

すでに体力の50%を使い果たしハニカムブックスへ到着。
元町駅から商店街をてくてく歩いて8分ほど、浦島ビル2F(北室)、古本と雑貨のお店。
ここで目的のひとつ、ダテカヨコさんの原画展『ハナシのはなし』をみる。
かわいくてせつなくていとしい絵は、前にカレンダーを買ってからずっと心ひかれていた。
じゃばらのミニ本とはがきを購入。
はがきは人に出してしまうとなくなってしまうから2枚ずつね。
さて、古本物色。
桐江キミコさんの『お月さん』(真夜中という雑誌で好きになった作家)
小さな絵本『すずの兵隊』(宇野亜喜良氏の絵だったから)を購入。
すずの兵隊ってこんな話だっただろうか……。
子供の頃とおとなになった今では感じるところがずいぶんちがう。
哀しみと愛しさが同じ質量で心に迫る。

パン屋→パン屋→ボタン屋と急ぎ足で寄り道しつつ、次はトンカ書店へ。
トアロード付近を右に左に、5ッ角辻で途方に暮れたとき救いの神のように青い看板が見えた。
元町福穂ビルを2Fへ上がる。
店に入るなり「すっすみません。本を見る前に少し休ませてください」とよろめくわたしに
ソファと扇風機を貸して下さった店主さん。  
心と体を落ち着かせて古本物色。
唐十郎氏の『ズボン』を購入。(唐氏の本は音読に適していると思う)
むかしむかし新宿の花園神社で紅テントを観た。さっぱりわからなかったのに今でもあの濃い空気は深く残っている。ゴールデン街の唐組のポスターが貼ってある店のせまーいトイレで、あちこちぶつけながら(酔っていたせいでもある)用を足したっけなぁ。
一冊の本を手に取っただけなのにいろんなコトがよみがえる。そこがよいのだ。
ハエの絵の青いカードをもらって(さっそくしおりにした)
トンカ書店の名の謎も解けて、スッキリした気分で店を出た。

いい旅だったな。ってまだ電車が3時間も残っている。
しかも通勤ラッシュで混んでいる。
まだまだ家は遠い。

アプリオリ3号をハニカムブックスさんとトンカ書店に置いてもらいました。←ここ重要
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by aprioribooklet | 2010-07-29 01:22 | アプリオリ編集室

蟲文庫とサロニカへ   

地面から甘い匂いがしたら夏だ。
蝙蝠傘を日傘かわりに、ふらふらと美観地区を目指す。
安い駐車場はいつも目的地から遠いのだ。
えびす商店街に入る頃にはもうぐったり。
いっこも用事は済んでいないのにまずは木鳩屋で休憩。
「ジンジャーエール飲む?」
コバト店主のこの言葉も夏到来のひとつ。
大きめのコップに琥珀色のシロップが揺らめいて炭酸シュワシュワ。
カランコロンと氷鳴らして飲みほす。
すばらしくうまい!スクッと元気になる。
  (注)木鳩屋の手作りジンジャーエールおとな味はコバトまかないです。

どんどん歩けそうな気分になったところで蟲文庫を目指す。
店の前にはゆるみかけた蓮のつぼみが伸びている。
アプリオリ3号10冊納品。
納品ついでに本を物色するのがいつもの楽しみ。
なぜか、文庫で『目白雑録2』しか持っていなかった、
金井美恵子さんの『目白雑録(ひびのあれこれ)』と
蟲文庫文庫 『夏の花』原民喜氏を購入。
蟲文庫店主が「紙魚見ますか?」とシャーレを取り出す。
この年になっても思い込みで間違って認識していることは多い。
そのひとつに、紙魚は架空の虫だと思っていた。オハズカシイ……。
シャーレの中でじっとしているこの虫は、我が家にもいる。
するすると動いてこんなに四方からまじまじと眺めたことはないがな。
「飼っているのですか?」
「はい」
蟲文庫さんが紙魚を飼っていてもまったく違和感がない。

*後日ウィキにて、英語では「銀の魚(silverfish)」ということを知る。
  紙魚と同じく魚が泳ぐような走り方をするからなのだが、漢字にすると
  素敵で幻想的で好み!

本を物色していると切りがないので、次へ急ぐ。
倉敷川のほとり、忘れられたように佇む喫茶店(カフェではない)サロニカへ。
ギギッとドアをあけて入るとうす暗く30年は時間を遡る。
「まあまあお暑いのに……」
いつもは不思議な常連客でカウンターがいっぱいだが、なんせこの暑さ。
アプリオリ3号5冊納品。
サロニカの女主人はすぐに開いて読んでくれる……がこれがまた身の縮む思いだ。
俳人であるから感想は厳しく温かく的確だ。
いろいろな言葉を頂きながら、アプリオリをほそぼそ長く続けられたらよいなとしみじみ。
とそこに、常連のH氏登場。わたしはその豊富な知識にひそかにH教授と呼ぶ。
きょうは美の感じ方についてが始まりだったと思うが。
とにかく西洋哲学から宗教、歴史、美術、日本文学から映画に渡り、
ありとあらゆるところから美を説くH教授。
スミマセン……流れはなんとなく、人名や単語は2割ほどしかついてゆけませんでした。
わからないのに癖になる面白い講義の時間。
次の納品にもぜひにお会いしたい。

そんなこんなで、倉敷地区アプリオリ納品完了デス。
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by aprioribooklet | 2010-07-24 13:42 | アプリオリ編集室

文学猫   

6月のある日、運転していたらミャアという鳴き声が。
何車線もある道路の真ん中にちょこんと黒い子猫が座っていた。
考えるより先に車を止めて子猫を掴んだ。
ギャアと鳴いて指を噛んで離さない。ノラなのだな。
きっと親猫が運ぶ途中に忘れたのだ。
でなければこんな交通量の多い道路の真ん中にいるはずがない。

家にはすでに2匹の猫が住んでいる。
3匹目は無理だ。飼い主を探そうと家へ連れて帰る。
450グラム。健康優良。獣医さんに性格の良いネコちゃんですねと褒められる。

月ノ輪熊のような模様がある
黒猫の女の子。
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飼い主募集のチラシを30枚作った。
二人の友人が名乗りを上げてくれた。

でもね。でもね。もう離れられないのだよ。

しかたがないので、ひとりの友人が名前をつけてくれた。
その友人は数日前に奈良の芸能の神で有名な天河神社から帰ってきたばかり。
能の演目から「天鼓」(てんこ)と命名した。
「本当は男の子の名前だけどね」
でも、はじめから天鼓であったようにすぐ名前に馴染んだ。

天鼓は新聞が好き。
カサカサ カサカサ
  カサカサ カサカサ
そして アプリオリを愛読している。 (アオト)
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by aprioribooklet | 2010-07-17 23:42 | アプリオリ編集室

アプリオリ3号ができました   

はじめましてアオトです。
アプリオリ3号が出来上がりました。
ご支援下さった方々ありがとうございます。

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短篇『深爪』青砥あを
エッセイ『「むら」のママ』アリサ
を掲載しています。

今回も村上めぐみさんに素敵な挿絵を描いてもらいました。
毎号、女の人と本をテーマに描いてもらっています。
村上さんはイラストレーターで書家でもあるのです。

発送作業も終わりました。
近くのお店は来週中に納品完了の予定です。
納品が終わったら、ルッコラとバジルを救出すべく草取りです。
キュウリが瓜のように育っています。
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by aprioribooklet | 2010-07-16 01:19 | アプリオリ編集室